クリティカル・ワード ファッションスタディーズ
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- ¥2,400
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発行者による作品情報
ファッションを論じるための基盤となる8つのキーワード、
具体的な事例として導かれる現代的な15のトピック、
さらに掘り下げたい読者のために指針を与えてくれる11分野別ブックガイド
現代文化を考えるうえで知っておきたい基本と、
多様な視点・アプローチを学ぶことができる、
新時代のファッションスタディーズの入門書登場!
ファッションは「時代を映す鏡」だと言われています。社会や文化の変容にともない、ファッションを取り巻く状況も大きく変化しています。流行の変遷や資本主義グローバリズムの加速、その反省や批判的視点からもたらされたサステナビリティやエコロジーへの意識、多様性として括られがちなジェンダーやマイノリティへの多角的な視座といった、現代社会において極めて重要な問題は、「ファッション」から新たな事例や議論が生まれ続けていると言っても過言ではありません。さらに、3DプリンターやAR/VRといったテクノロジーの進化や成熟がもたらすファッションの新たな可能性と展開は常に注目を集めており、人間の身体性の再考とともに議論されています。もはやファッションについて考えることは、現代文化のあり方を多角的に考えることである言えるでしょう。
ファッション研究はひとつの体系として成立しているわけではなく、諸研究の集合体であることを表している「スタディーズ」。本書は、ファッションの歴史や文脈と紐付けながら、理論や事項をマッピング・整理し直すことで、ファッションスタディーズの新たな射程を見通すことを試みた、まったく新しい入門書です。現代のファッションをとりまく横断性に注目し、哲学、社会学、文化人類学、メディア論、ジェンダー論、環境学、デザイン論など多様な分野とファッションとの結びつきを照らし出します。
◆シリーズ[クリティカル・ワード]
現代社会や文化および芸術に関わるさまざまな領域を、[重要用語]から読み解き学ぶことを目指したコンパクトな入門シリーズです。
基本的かつ重要な事項や人物、思想と理論を網羅的に取り上げ、歴史的な文脈と現在的な論点を整理します。もっと深く理解し、もっと面白く学ぶために必要な基礎知識を養い、自分の力で論じ言葉にしていくためのヒントを読者に提供する新しい入門書です。
APPLE BOOKSのレビュー
ファッションを「流行」「消費」「メディア」「コミュニケーション」「アイデンティティ」「ジェンダー」「身体」「テクノロジー」という8つの多面的なキーワードと共に、さまざまな社会的テーマや文献から読み解いていくファッションスタディーズの入門書。現代社会に生きる人々にとって、衣服は日常から切り離せないもの。ファッションに無頓着、無関心だとしても、毎朝今日着る服を選ぶという行為は、ほぼすべての人々の日常である。そんな誰にとっても身近な“ファッション”は、人々の社会や時代の様相を映す鏡といっても過言ではない。いわばファッションについて考えることは、文化や歴史をひもとくことにもつながっていく。第1部では過去から現代の歴史からファッションの理論を捉え、第2部では社会のトピックとファッションの関係性を多様な視点から考察し、第3部ではさまざまな分野の文献からファッションの本質に迫っていく。日々に溶け込んでいる “衣服=ファッション”がどんな意味を社会にもたらすのか。ファッションを学ぶすべての人には必読書、そうでない人にとっても新しい気付きを与えてくれる新鮮な一冊だ。