グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~ 1巻
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- ¥800
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発行者による作品情報
永年の時を経て蘇る伝統。新首相阿藤が復活させた官邸料理人。料亭政治という闇を吹き払い、開かれた官邸をアピールする為に抜擢された料理人は若干25歳の女の子・一木くるみ。一見頼りなさそうに見えるくるみだが、大使館公邸料理人・大沢公を師に持つ実力は折り紙つきだ。くるみに要求されるのは、首相の正餐の手助けをする事で…。「大使閣下の料理人」の西村ミツルが、期待の新人大崎充とタッグを組み送る料理人くるみの活躍。
APPLE BOOKSのレビュー
数々の名作グルメマンガの原作を手掛けてきた西村ミツルと、「天動のシンギュラリティ」などの作品で知られる大崎充の作画による「グ・ラ・メ!~大宰相の料理人~1巻」。西村の大ヒット作「大使閣下の料理人」の続編的作品で、同作のキャラクターも引き続き登場する。大使館公邸付きのシェフである大沢公の弟子・一木くるみは、60年ぶりに復活した官邸料理人の役割を任され、首相・阿藤一郎を支えていく。さまざまな思惑や野望が渦巻く政治の世界で、一皿の料理が人々の心を鮮やかに解きほぐしていくストーリーは痛快。本作は西村が得意とする、想いやメッセージを込めた料理が人を動かしていく作品だが、これまで以上に女性料理人の活躍に焦点を当てているのも特徴。饗応を受ける側の心の機微を丁寧に読み取る彼女たちの細やかさが物語のカギとなっている。老獪な派閥の指導者、メジャーリーガー、アメリカの農務長官など、毎回手強い相手たちにいかなる料理で挑むのか、注目してほしい。