サピエンス日本上陸 3万年前の大航海
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4.3 • 7件の評価
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- ¥1,900
発行者による作品情報
私たちの祖先は、なぜ日本を目指したのか?――命がけの航海から見えてきた「新しい人類史」!
「最初の日本列島人は、当時陸続きだった大陸から歩いてやってきた」――これは今や間違ったイメージだ。我々の祖先は、何らかの手段で海を越え、日本列島へたどり着いた。
しかし、その事実には不可解な点がある。
水平線の先にある見えない島の存在を、彼らは知っていたのか。
世界最大級の海流、黒潮を、どうやって越えたのか。
そして、それほどの難関に立ち向かってまで、なぜ海の向こうを目指したのか。
――謎に挑むため、私たち現代人がおこなった命がけの実験航海実験。そこから見えてきた日本人誕生の物語と、「祖先たちの本当の姿」とは。
〈この太古の航海は決して、選ばれし屈強な男たちが主役の冒険物語ではない。
これは後期旧石器時代を生きた、ふつうの男女たちの物語なのである。 ――本書より〉
クラウドファンディングで計6000万円もの支援を受けて達成された「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」の成果がここに!
APPLE BOOKSのレビュー
数々のメディアでも取り上げられた『3万年前の航海 徹底再現プロジェクト』の軌跡をつづったドキュメント。アフリカを旅立ち、何万年もかけて東の果ての海にたどり着いた人類。その海の向こう、さらには最大の海流が横たわる先にあった地こそが日本だった。人類はいかにして海を渡ったのか?日本人はどのように誕生したのか?その疑問を検証すべく立ち上がったのが、筆者を含む国立科学博物館人類史研究グループ。当時の材料と技術のみを用い、台湾から日本の与那国島まで手漕ぎ舟で渡るという無謀ともいえる実験に、各界の専門家が当時の地形、生活スタイル、海流から気象条件まで細部に渡って検証し、失敗と試行錯誤を重ねていく。考古学研究の貴重な実験であると同時に、クラウドファンディングで出資者を募り、実現に向けて奮闘する挑戦プロジェクト。見えない陸地を目指して100キロ以上の大航海へと漕ぎ出した人類の、古代と現代がリンクする冒険の物語ともいえる。