シーラという子
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5.0 • 4件の評価
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- ¥850
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発行者による作品情報
清潔とはいえぬ姿に敵意むきだしの目。シーラは6歳で傷害事件を起こし、トリイの特殊教室に送られてきた。決してしゃべろうとせず泣きもしない。ときに感情を爆発させ大暴れする。だが実は高知能の持ち主で、心身に深い傷を負っていた……虐待に蝕まれた少女が堅く閉ざした心を次第に開いていく姿を描く感動作
カスタマーレビュー
tockni
、
どう言えばいいのかわからない
どんな言葉もこの作品の事をレビューする為には役に立たない気がする。それでも、どうしても何か書きたいと思わせられるほど心を激しく揺すぶられた。ひどく泣いたし、狼狽えたし、怖がったり、怒ったりした。また苦笑したり、微笑んだり、クスリときたりもした。こんなに様々な感情に訴えかけられる作品は初めて読んだ。まるで、自分が著者であるトリイ・ヘイデンと一体になったように、その素晴らしい筆致と翻訳によって、作品の中の感情とそれを形作る出来事へと深く深く没入できた。それは得難い幸せだと思う。
とてもどう言えばいいのかわからないけれど、字が読めることと、読書できることに心から感謝させてくれた作品。