チェンソーマン 1

APPLE BOOKSのレビュー

「ファイアパンチ」などで知られる藤本タツキが描く、ダークファンタジー漫画「チェンソーマン」。主人公「デンジ」は、無二の友であるチェンソーの悪魔「ポチタ」と共に、悪魔を駆除するデビルハンターをしていたが、ある日、斡旋業者の企みによって2人とも殺されてしまう。しかし、ポチタは死に際に自分の心臓をデンジに与え、デンジを生き返らせる。そうしてデンジは、人間の体と悪魔の力を持つ稀有な存在「チェンソーマン」として蘇ったのだった。融合したことで異能を身につけたデンジが、かつてチェンソーマンになる前に、極貧の日々を過ごしながら見た夢、それは「食パンにジャムを塗ってポチタと食って…」という"普通の暮らし"。その純粋無垢な願いを支えにデビルハンターとして生きる一方で、さらなる欲望を追い求めていく。どこかはかなさを漂わせ、アクション一辺倒の異能バトルとは一味違う不思議な魅力で物語に引き込んでいく。