![チベット旅行記2](/assets/artwork/1x1-42817eea7ade52607a760cbee00d1495.gif)
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チベット旅行記2
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発行者による作品情報
仏僧河口慧海(かわぐち・えかい)は明治三〇年(一八九七)、三十一歳のときにチベット旅行に出発した。その目的を彼はこう語っている。「私は世の冒険家にならって、探検の功をあげることを目的にチベットへ行ったわけではない。あくまでも、我が国未伝の経典(きょうてん)を得たいがために出かけたのだ。したがって探検家の資格は私にはない。……ただ、今回の旅行では、宗教に関すること以外にも、社会学、経済学、歴史学、地理学、あるいは動植物分布などに関する様々なことを観察することができた」。こうして六年(!)にわたった第一回目のチベット旅行について、友人たちの熱心なすすめに従って口述した旅行談がこの「チベット旅行記」である。
チベットは当時、他国人の入国を禁ずる国であった。慧海は中国の僧侶に変装し、平均六、七千メートル級の山が無数に連なるヒマラヤの道なき道を苦心の末にたどり、日本人として初めてこの「秘密の国」に潜入した。
「チベット旅行記」は意気軒昂な明治人の気概に溢れた、ユニークで抜群におもしろい体験記・見聞記である。なお、ドットブック版、HTML版には、明治37年博文館刊行本に収められた挿し絵を挿入した。