ディファレンス・エンジン(上)
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4.5 • 2件の評価
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- ¥1,200
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発行者による作品情報
時は産業革命、英国の数学家チャールズ・バベッジによって発明された「差分機関」の完成で、蒸気機関が著しく発達した1855年のロンドン。蒸気が支配する異形の世界で、革命家の娘シビル・ジェラードは謎の紳士との出会いをきっかけに遥かな冒険を夢想し、古生物学者エドワード・マロリーは暴漢に絡まれる女性エイダ・バイロンを救い、国際的陰謀へと巻き込まれる! サイバーパンクの中心的な作家ふたりが紡ぐ記念碑的名作。
APPLE BOOKSのレビュー
1984年に発表された「ニューロマンサー」でサイバーパンクというSFの新ジャンルを確立したウィリアム・ギブスンと、「スキズマトリックス」などの著書でギブスンと並んでサイバーパンク運動をけん引したブルース・スターリングの合作による、歴史改変SF小説。19世紀ヴィクトリア朝のロンドンを舞台に、数学者のチャールズ・バベッジによって考案された「差分機関」(ディファレンス・エンジン)と呼ばれる蒸気で駆動する巨大な算盤によって、産業革命と情報革命が同時に進行した世界を描く。古生物学者のエドワード・マロリーは、ある日ひょんなことから売春婦に殴られている淑女を救う。その淑女はなんと、総理大臣の娘でバベッジの盟友であり、「機関の女王」と呼ばれるエイダ・バイロンだった。エイダに託された紫檀の箱をめぐり、マロリーは思いもよらないトラブルに飲み込まれていく…。ありえたかもしれない"もうひとつの"19世紀イギリスを描いた、サイバーパンクの金字塔的作品。