ニューモデル速報 第452弾 トヨタ・プリウスαのすべて
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3.0 • 2件の評価
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発行者による作品情報
広大なラゲッジと7名シートを手に入れて深化した魅力!
「いざという時、多人数乗車できるほうが良い」ともてはやされたミニバンだが、環境意識が高まってきた最近は「大きくて重いせいで、燃費が悪い」と敬遠される傾向が強まりつつある。しかし、「多人数乗車できる大きさを備えているが、燃費も良い」というクルマがあったなら……。そんな思いを実現させたのが、プリウスαと言えるだろう。
内外装のデザインテイストは、プリウスらしさに富む。空力性能を高めるエアロコーナー、二代目から受け継ぐサイドのトライアングルシルエット、各種情報を集約したセンターメーターなど、プリウス・ファミリーを名乗るにふさわしい造形が散りばめられている。
ボディの3サイズはプリウスに比べていずれも拡大。全長が+155mm、全幅+30mm、全高+85mmで、それにともなって車重も100kg以上プラスされる。こうして生み出されたスペースを活かし、1~2列目間距離は+35mmと余裕が大きくなり、ラゲッジスペースは+195L(5人乗りで)も確保。着座位置を高めに設定することで、居住スペースを有効活用する設計も功を奏している。
プリウスαには2列シート・5人乗りと3列シート・7人乗りという2種類の仕様が用意されている。両者の違いが3列目シートの有無であることは当然だが、実は搭載されるバッテリーも違う。5人乗りにはラゲッジ床下にプリウスと同じニッケル水素バッテリーが配置されているのに対して、7人乗りではより小型のリチウムイオンバッテリーが運転席・助手席間センターコンソール下に配置されている。これは、3列目乗員のためのスペースを確保するための措置であり、おかげで3列目にも身長170cm程度までの人なら着座可能だ。
異なるバッテリーを積みつつも、核となるハイブリッドシステムはプリウス同様のTHSII。これにより、1・8Lエンジンに発電用と駆動用のモーターを組み合わせ、31・0km/Lという好燃費性能を誇る。燃費重視の『エコドライブモード』、力強い走りを楽しめる『パワーモード』、モーターのみの走行となる『EVモード』という3種類の走行モードが設定されているのも、プリウス同様だ。
プラスαされた注目装備のひとつが、樹脂製のパノラマルーフ。通常のサンルーフに採用されているガラスだと、ノーマルルーフより大きく車重が増えてしまうのがネックだった。しかし、ガラスではなく樹脂を採用することにより、パノラマルーフ装着車に比べて+10kgの車重アップ(ガラス比-17kg)にとどめることができ、走行性能向上にも寄与。断熱性という面からも、ガラスよりメリットがある。
もはや、“プリウス”といえば誰もが“低燃費”であることを連想するはず。そんな名を冠しつつ、大容量ラゲッジを持つワゴンとして、またコンパクトなミニバンとしての、新たな可能性が“α”という車名に込められている。