ビンテイジ(1‪)‬

APPLE BOOKSのレビュー

古着を愛するすべての人に、そして古着を知らないすべての人に。奥深くて温故知新な古着の世界を見せてくれる古着と青春のキャンパスライフ『ビンテイジ』。古着を愛する父を理解できなかった主人公の春夏冬榮司（あきなしえいじ）は、死んだ父の一周忌に彼のコレクションであったジーパンを、キャンパスライフの小遣い稼ぎのために5,000円で売ってしまう。しかし、古着屋で働く同級生アヤメに恋をしてから、売ってしまったジーパンが古着好きなら誰もが憧れる途方もない価値を持つものであることを知る。古着を通して息子に伝えたかった父の思いに気付いた榮司は、その世界へ足を踏み入れることに。古着とは、それぞれの時代、場所、人を経て今ここにあり、だからこそ大事にしたくなるものだ。主人公と共に古着のロマン、そして歴史や雑学を得ながら、キャンパスライフのドキドキワクワク感も同時に楽しめる一石二鳥な作品だ。