フェルメール絵画集
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4.3 • 34件の評価
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発行者による作品情報
(フェルメール絵画集について)
このフェルメール絵画集には、フェルメールの全37作品を高画質で収録してあります。
収録された画像ファイルは、ダブルタップすることで拡大して見ることができます。さらに拡大するにはピンチインします。
また一つ一つの作品について、次のようにその詳細を記しています。
1、聖プラクセディス
作品名(英語) Saint Praxedis
制作年代 1655年
技法 カンヴァス、油彩
サイズ 101.6×82.6cm
所蔵 バーバラ・ピアセッカ・ジョンソン・コレクション
絵画の説明及び作者の説明などについては、あまり専門的になりすぎないように簡潔にまとめてありますので、気軽にお読みいただければ幸いです。
(フェルメールについて)
フェルメールは、17世紀のオランダの画家です。ヤン・フェルメールとも呼ばれています。レンブラントと並び17世紀のオランダ美術を代表する画家です。
永く絵画史から忘れられた存在でしたが、19世紀末以降、印象派の画家たちやプルーストなどによって「再発見」され、現在最も人気のある古典絵画の作家の一人に数えられています。
フェルメールは、1632年にデルフトに、絹織物職人のほか居酒屋・宿屋を営んでいた家に生まれました。
1653年、カタリーナ・ボルネスという女性と結婚し、彼らの間には15人の子供が生まれましたが、うち4人は夭折しました。大家族のため裕福ではありませんでした。
フェルメールは画商が本業であったとされ、絵画で生計を立てていた訳ではありませんでした。そのため、モチーフは庶民の生活や風俗がほとんどで、また室内画がほとんどです。(屋外の絵は2点だけ)
また絵画の構図のため、カメラ・オブスクーラ(暗箱)を使用していたといわれています。カメラ・オブスクーラとは、ラテン語で「暗い部屋」という意味で、原理はカメラと同じで、小さい穴を通して暗箱の中のガラス板や壁面に外の景色が映るというものです。
二十世紀の画家ダリは、「フェルメールにはベラスケスでさえ遠く及ばない。フェルメールの完璧を求める熱狂と苦悩は驚くべきものだ」と言って、フェルメールを賞賛しています。
(アートクラシックスについて)
アートクラシックスは、広く世界の古典絵画を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。
1、見やすいレイアウト
適切なレイアウトで、iPhoneはもちろん、iPadやMacでの鑑賞に最適化しました。また、絵画の一つ一つに索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。
2、解りやすく詳しい解説
解りやすく簡潔な解説をつけてあります。
3、美しい表紙
プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。画集と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。
4、スピーディーな改版
紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。
カスタマーレビュー
ルネサンス以来の西洋絵画の集大成と先進性
フェルメールは、長い間忘れ去られた画家である。私がフェルメールを知ったのも、もう46年前の高校生の時に「マックスフィールド・パリッシュ」、「ダリ/マグリット」の画集(ダリはマグリットと一緒にされるのを大変嫌ったと言われる)と一緒に購入したダリの著書「天才の日記」である。
そこには、ダリがルーブル美術館でフェルメールの「レース編みの女」の前に画架を立て模写をする写真があった。また、“ダリ的分析に基づく諸価値比較一覧表„では、「技術・霊感・色彩・主題・天才・構成・独創性・神秘性・真実性」で独創性だけが19点で他はすべて20点満点の179点だった。ちなみに、ダリ自身のダリ評価は148点と誇大さで有名なダリにしては控えめな評価である。
フェルメールの作品は、世界を一瞬にして切り取ったような静けさがある。それも心地よい静寂。
また、多種多様なアレゴリー化された小道具を配置するとともに、それが自然と奥行きを感じさせるように置かれている。そして、絵を観るものが一瞬で焦点が合うように、光と影や色彩を構成している。
まさに、リアリティを重視した“目„で絵を描いている。まるで、モネの目と同じように”目„で描いているのである。作品数は少ないが、印象派の目と同じように一瞬を捉えた作品である。モネの目とセザンヌの安定した構図を併せ持つ、100年先の観察眼をもった画家である。
やはり、ダリがいうように天才であるといわざるを得ない。
要望として、米国一有名な補色の天才画家マックスフィールド・パリッシュのiBook化を切望する。パリッシュも忘れられた画家である。