フランケンシュタイ‪ン‬

イギリスの小説家メアリー・シェリーが1818年に匿名で出版したゴシックホラー(18世紀末から19世紀初頭にかけてイギリスで流行した幻想怪奇小説)の代表作のひとつ。天才科学者フランケンシュタインが科学的野心から作り出した人造人間の孤独と絶望の物語。行き過ぎた科学への警鐘と共に、「人間とは」という根源的な問題を問いかけてもいる。詩人バイロンやその専属医師ポリドリらとレマン湖畔の別荘に宿泊した折に、それぞれが創作した怪奇譚を披露し、そこから着想を得てこの作品は生まれた。このエピソードは、「ディオダティ荘の怪奇談義」として広く知られている。原題は『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』。数多くの映画化作品を生み、1931年のユニバーサル映画『フランケンシュタイン』により、主役のボリス・カーロフはフランケンシュタインの代名詞となるほどの人気を博した。