プラタナスの実(1)
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- ¥700
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発行者による作品情報
『テセウスの船』作者が描く小児科医の物語
命を繋ぐ、音がする――
奇跡のような、尊い音が――
少子化、モンスターペアレント、コンビニ受診・・・
社会的問題が山積みな一方で、
「もしも」の大病が患者の中に潜むことを決して見逃せない日々。
そんな「子供が好き」だけでは戦えない
“心のコスパが悪い”医療現場に、
やさしい笑顔で向き合う小児科医・鈴懸真心(ルビ:すずかけまこ)。
これは“ゆりかごから大人になるまで”の子供たちと、
その家族に寄り添う、暖かく誠実な、小児科医の物語――
APPLE BOOKSのレビュー
『テセウスの船』で注目を浴びた東元俊哉による、小児医療の現状を描いた『プラタナスの実』。診療報酬の低さや少子化、モンスターペアレント、さらにはネット情報に振り回され医者の言葉に不信感を持つ親たちの対応など、現場を取り巻く問題は山積み。幼い患者は自分の痛みやつらさを大人のようにうまく伝えることができないが、そこには「もしも」の大病がロシアンルーレットのように潜んでいるのが小児医療の難しさ。そんな現場で、小児科医の鈴懸真心(すずかけまこ)は優しい笑顔で子供と親に寄り添う。子供のいる親にとっては人ごととは思えないようなけがや病気のシチュエーションから、診察で役立つ観察記録を残しておくことなど、学ぶ点も多い。徹底的な取材を重ねたからこそのリアリティが心を揺さぶる。