ヘルマンとドロテーア
-
- ¥500
-
- ¥500
Publisher Description
(この本について)
この本は、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ作、橋本忠夫訳の、恋愛叙事詩「ヘルマンとドロテーア(Hermann und Dorothea)」です。古典主義時代のゲーテの代表的作品で、発表当時からドイツの市民層で広く読まれました。一七九七年に出版されました。
ゲーテはこの作品について、後年次のように語っています。
「『ヘルマンとドロテーア』は、ほとんど私が今でも好きな一つの大きい詩で、私はそれを激しい共感なしに読むことができない」
この作品は、ヘクサメーター(六脚韻とも言われ、西洋の詩形の一つ。一行が六つ(hexa)の韻脚からなるもので、ホメロスの『イリアス』ならびに『オデュッセイア』もこのヘクサメーターの詩形で書かれている)の詩形による九つの歌によって構成されており、各章はギリシア神話のムーサ(詩神)の名が冠せられています。
もともとゲーテは、「ヘルマンとドロテーア」を六つの歌章にする予定でしたが、後に九つに改変しヘロドトスの史書にならって各歌章にミューズの女神の名をつけました。各歌章の内容と女神の名前とは必ずしも一致しません。
各章の表題を以下に示します。
第一歌 カリオペ 運命と同情
第二歌 テルプシカリ ヘルマン
第三歌 タレイア 市民
第四歌 エウテルペ 母と息子
第五歌 ポリュヒュムニア 世界市民
第六歌 クレイオ 年月
第七歌 エラト ドロテーア
第八歌 メルポメネ ヘルマンとドロテーア
第九歌 ウラニア 予感