ユダヤ人問題によせて Ⅰ
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発行者による作品情報
本書にて語られる「ユダヤ人」とは、あるひとつのシンボルに過ぎない。
自覚しているか否かはともかく、私もあなたも彼/彼女たちも、宗教以外の何かにおける「ユダヤ人」である。
西欧キリスト教社会が近代国民国家へと移行する歴史的過程で、神学的な論争として現れたのが「ユダヤ人問題」である。
だが、マルクスは次のように対峙した。
「私たちは世俗的な問題を神学上の問題へと転換したりはしない。私たちは神学上の問題を世俗的な問題へと転換する」
マルクスによって批判された神学的な言説は、かたちを変えて今なお続いている。
何かを拒絶し続ける勇気をもつ人々に、異端であるとして排斥され続けている人々に、本書でマルクスは語りかけている。