リスクと生きる、死者と生きる
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4.5 • 2件の評価
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- ¥1,500
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発行者による作品情報
数字では語れない、あの日の出来事――。
岸政彦さん、星野智幸さん、推薦!
「被災地」は存在しない。「被災者」も存在しない。
土地と人が存在するだけだ。
「それでも生きていこうとする人々」の物語が、胸を打つ。
(岸政彦)
ここには、あなたを含め、この本に書かれていない被災した人すべての物語が、ぎっしりと詰まっている。
その見えない言葉に目を凝らして、読んでほしい。
(星野智幸)
「リスク論」からこぼれ落ちる生を探し求めて、東北、そしてチェルノブイリへ――。
若き記者による渾身のノンフィクション。
APPLE BOOKSのレビュー
東日本大震災と福島第一原発事故、被災地での市井の人々の営みと記憶を丹念に追い続けてきた、1人の若きジャーナリストによる6年間の記録。ここに記されているさまざまな立場の言葉は、筆者の意思や何らかの意図によって整理されることもまとめ上げられることもないまま、生々しく、辛く、それゆえに力強く響き続ける。ある時は、インタビューという取材方法が決して人々の心情を正確に伝える手段にはならないという壁に突き当たり、ある時は、心に傷を負い、いまだ日常に対峙できていない人たちの言葉から、人間の本質的な生きる意味がこぼれ落ちる。またその核には、人は喪失と一体どのように向き合うのか、という現在進行形の大きな問題が横たわっている。安易な結論を導き出すことはせず、あるがままの思いや言葉を真摯にすくい上げる、渾身のノンフィクション。