ロイスと歌うパン種
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- ¥1,900
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発行者による作品情報
サンフランシスコのIT企業に就職した女性プログラマのロイス。激務で消耗した彼女の心身を救ったのは、近所の宅配レストランのパンとスープだった。親しくなった店主がアメリカを去ることになり、ロイスは秘伝のパン種を贈られる。それを使い自分でもパンを焼きはじめたとたん、彼女に思わぬ人や場所との出会いが訪れる……。千年以上もパン種を受け継ぐ奇妙な一族の物語、最新鋭ロボットアームを駆使したパン作り、謎の地下ファーマーズ・マーケット……パンが世界を変えていく!? とびきりヘンテコ、とびきり美味しい。新感覚フード・エンタテインメント!/解説=池澤春菜
APPLE BOOKSのレビュー
「ペナンブラ氏の24時間書店」で作家デビューを果たしたミシガン州出身の作家ロビン・スローンによる「ロイスと歌うパン種」。タイトルの通り、世にも不思議な歌うパン種が繰り広げる奇想天外な物語。主人公のロイスはサンフランシスコのIT企業で働くロボットアームのプログラマー。日々の激務に疲れ果てていたある日、彼女はアパートメントの玄関で宅配レストラン「クレメント・ストリート・スープ・アンド・サワードゥ」のチラシを見つける。その店のパン、サワードゥに魅せられ、アメリカを去る店主ベオレグから謎の一族マグズに伝わるパン種「スターター」を譲り受ける。スターターを育て、パンを焼きはじめてからの彼女の日々は、不思議な縁によって誰も予想できなかった新世界へと導かれてゆく。島の元軍事施設で開催されるファーマーズマーケットでのロボットを用いたパン作りと、そこで出会う常識にとらわれないエキセントリックな人々が繰り広げる物語は、読者の想像をはるかに超えて軽やかに進む。パンの魅力を新しい視点で存分に味わうことのできるフード・ファンタジー。