丘の家のミッキー1
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4.5 • 2件の評価
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発行者による作品情報
旧き佳き時代に取り残されたかのような天下の名門、華雅学園。浅葉未来は中等部三年生、生粋の華雅エンヌにのみ許されるセレブな親睦団体ソロリティーに所属し、「三番町のミシェール」として、清く正しく誇り高きお嬢さまライフを満喫していた。が、ある日突然、運命が変転する。父の一存で、湘南に引っ越すことになってしまったのだ。まさかの転校は、彼女のそれまでの常識をはげしくゆるがすものだった。蛮族の巣窟「森戸南女学館」に、ともだちや居場所をみつけられるか? 海に近い丘の家には、どんな出会いが待っているか?
「活字の本なんてはじめてなのに、夢中になった」「マンガよりおもしろい」「はやくつづきをかいて!」と、少女たちを中心に一大ブームを巻き起こした青春ライトノベルの原点を、ついに電子書籍化。可愛らしさとおしゃれなセンスでばつぐんの人気をほこっためるへんめーかーの挿絵も、当時のまま、完全網羅。巻末には、久美沙織とめるへんめーかーの対談も収録。この電子化のための語りおろしです。おかみきはなぜ生まれたか? ふたりはその後、どんな人生を歩んだのか? お見逃しなく。
APPLE BOOKSのレビュー
1980年代を通じて、少女向けライトノベルの代表的レーベルであるコバルト文庫で活躍し、現在はSFやファンタジーなどのジャンルで才能を発揮している小説家・久美沙織の代表作「丘の家のミッキー」。主人公・浅葉未来は、伝統を重んじる都内の中高一貫女子校で優雅な学園生活を送っていたが、父親が葉山に近い屋敷を購入したことをきっかけに引っ越すことに。転校先で彼女を待ちうけていたのは、驚くほど活発な同級生、ヨット好きの少年など、これまで出会ったことのない人々だった。物語で描かれる裕福な家庭の生活や、聡明で容姿端麗な同級生との淡い恋など、ティーンの憧れがつまった内容が本作の大きな魅力で、1984年の発表当時、中高生から大きな支持を集めた。自己中心的な性格だった主人公が新天地で本当の自分を発見し、広い視野を持った少女へと成長していく過程も鮮やかに綴られる。時代を超えて愛される、心に響く青春ストーリー。