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発行者による作品情報

アメリカに生まれ、アメリカ人として育てられた日系二世たち。しかし日米開戦は彼らに、残酷極まりない問いを突きつけた。アメリカ人として生きるべきか、それとも日本人として生きるべきなのか――。ロサンゼルスの邦字新聞「加州新報」の記者天羽賢治とその家族の運命を通して、戦争の嵐によって身を二つに裂かれながらも、真の祖国を探し求めた日系米人の悲劇を描く大河巨編! ※当電子版は『二つの祖国』(一)~(四)の全四巻をまとめた合本版です。

ジャンル
小説/文学
発売日
2015
3月9日
言語
JA
日本語
ページ数
1,565
ページ
発行者
新潮社
販売元
Shinchosha Publishing Co., Ltd.
サイズ
3.9
MB

カスタマーレビュー

fudao2hanguo

「日本人」とは何かを考えられる

山崎豊子先生の「大地の子」読了後、あまりに感動し、続けて山崎豊子先生の作品を読みたく手にしたのが「二つの祖国」でした。
戦後の日本を生きる、日本人として知るべきことが散りばめられており、アメリカに移住された日系人の方々の数々の辛酸を始めとし、太平洋戦争は如何なるものだったのか、を氷山の一角ではあると重々認識しつつも、義務教育の勉強だけでは分かり得ない、「大和魂」であったり、再度「日本人」であることの意味を考えさせられる1冊でした。
そして一番思うところは、日本人として東京裁判を全くもって知らないといことは本当に恥ずべきことだ、ということことです。
もちろん、東條元首相により、数えきれない日本人、そして外国の方々が犠牲になったことは否めません。ですが東條サイド、そしてひいては、今日、A級戦犯と一括りにして呼ばれるかつての大日本帝国を率いたリーダーたちが如何なる思いを持って、東京裁判に臨み、最期を迎えたのか。誤解を恐れずに言うのであれば、私はA級戦犯の方々は「尊い。」と思いました。だからといって、太平洋戦争を始めとする日本の行った戦争を認めるものではありませんが、東條元首相をはじめとする、処刑されていった彼らもまた歴史の被害者なのだと、心より思いました。
このような言葉では語り尽くし難い大日本帝国の味わった「痛み」を少しでも知ることで、今後、日本を取り巻く国際情勢、「日本人」として生きることは如何なることか、をしかと考え、「戦犯者」と呼ばれることとなってしまった、かつての大日本帝国の指導者にいかに恥ずべきことなく生きていけるか、を考えさせられる、本当に深く、深い本であり、今や亡き山崎豊子先生に、感謝の意を表したい限りであります。

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