何があっても打たれ強い自分をつくる 逆境力の秘密50

APPLE BOOKSのレビュー

成功者の秘訣をテーマとした、イギリスで話題のビジネス書"シークレットシリーズ"の翻訳版第2弾「何があっても打たれ強い自分を作る 逆境力の秘密50」。逆境に立ち向かう力、すなわち"レジリエンス"に着目し、困難な状況にも柔軟に対応できる能力を強化する方策を、50の切り口で豊富な事例をもとに紹介している。レジリエンスは、半世紀以上前から心理学の分野で研究されてきた概念。第二次世界大戦で難民となった子供たちの調査に始まり、戦地から帰還した兵士たちの心的外傷後ストレス障害などの考察が進められ、日本でも2011年の震災以降、注目を集めている。職業能力開発についての著作も多くあるキャリアストラテジストの著者、ジョン・リーズは、レジリエンスの歴史をひもときながら、その考えを発展させ、日常生活における危機への具体的な対応策へと昇華。航空機パイロットの訓練生や、IT企業のサーバー管理の例など、具体的なシチュエーションをもとに、明日からすぐに実行できそうなアドバイスをしてくれる。項目ごとに、内容が簡潔にまとめられているので、時間がないときに要約だけをチェックするといった使い方も可能。本書に詰まった人生をより良く生きるための実践的ヒントは、ビジネスパーソンのみならず多くの人の参考になる。