俺はまだ、本気を出していない 3‪巻‬

ちょっとお寒い

　似たような設定が氾濫している中で、何をもって評価するかは分かれるところです。私の評価基準は現代知識を掘り下げる教養と、笑えるかどうかです。
　3巻まで読んでみましたが、笑いのバリエーションが少なくてキツイです。そぉいとか好きなんでしょうか。
　創作の趣向は自由ですが、オリジナリティとパロディで好まれる方向性は異なると考えられます。書き手が「面白いと感じたこと」は面白いのかもしれません。きっと面白いのだと思います。しかし、それを「面白く感じさせようとする」時にはタイミングと緩急と限度があるのではないでしょうか。
　オリジナリティのある決まり文句などであれば、ある程度ワンパターンでも作品の代名詞たる表現になり得ますし、創作の趣向として作品を貶める評価はしようとは思いません。
　ただ、使い古された表現を連用されると個人的にはつまらないものです。
　例を挙げるとすれば、何をしても「クセがすごい」と言う素人、酒の席で「からの〜？」を連呼する酔っ払い…これだけでもパロディの繰り返しにウンザリする人が相当数存在することが伝わるかと思います。
　とはいえ、笑い以外の設定は好きな部分も多く、あと少しで面白くなりそうな期待もあってこの巻数まで購入したのも事実です。期待しております。