判断力批‪判‬

昭和十五年八月十六日第一刷発行
昭和二十三年四月一日第五刷発行
イマヌエル・カント 著
大西克礼 訳
発行所 岩波書店

目次
訳者序
緒言
序論
一 哲学の分類に就て
二 哲学一般の領域に就て
三 哲学の二部門を一全体たらしむる結合帯としての判断力批判に就て
四 アープリオリーの立法的能力としての判断力に就て
五 自然の形式的合目的性の原理は判断力の先験的原理である。
六 自然の合目的性の概念と快の感情との連結に就て
七 自然の合目的性の美的表象に就て
八 自然の合目的性の論理的表象に就て
九 悟性の立法と理性の立法との判断力に依る結合に就て
第一部 美的判断力の批判
第一篇 美的判断力の分析論
第一章 美の分析論
質の上より見たる趣味判断*の第一の契機
第一節 趣味判断は直感的aesthetischである
第二節 趣味判断を規定する所の満足は総ての関心を欠く
第三節 快適なるものに就ての満足は関心と結合する
第四節 善に就ての満足は関心と結合する
第五節 三個の特性的に異る満足の種類の比較
第一契機から結論される美の説明
趣味判断の第二契機――即ち量の上より見たる
第六節 美とは概念なしに普遍的満足の客体として表象せられる所のものである
第七節 上掲の特徴に依る美と快適及び善との比較
第八節 満足の普遍性は趣味判断に於て唯主観的としてのみ表象せられる
第九節 趣味判断に於て快の感情が対象の判定に先行するか、若しくは此が彼に先行するかの問題の考究
第二契機から結論される美の説明
趣味判断の第三契機――其処に認められる目的の関係より見たる
第十節 合目的性一般に就て
第十一節 趣味判断は其根底に対象(若しくは表象様式)の合目的性の形式以外の何ものを有しない
第十二節 趣味判断はアープリオリーの根拠に基づく
第十三節 純粋趣味判断は刺激と感動とに依存しない.................