友だち幻想 ――人と人の〈つながり〉を考え‪る‬

以前にどこかで読んだ気がある本だった。内容は今の子どもたちの人間関係を包括して批判するものであり（昨今の「みんな仲良く」といった教育や「ヤバい」などの若者言葉を批判している）、たしかに筋の通った論であったが、しかし爺さんの長い説教というようにも取れ、「まず現代の若者の人間関係は間違っている」という大主張から、枝葉末節の根拠を捻り出していると思われる部分もあった。全体的にネガティブな雰囲気を感じざるを得なかったが、それでも、この年まで読まれ続けているというのは、それなりの理由があるのだろう。文量も普通の本の半分くらいで、短く読み終えることができるので、社会学の入門書としては適しているのかもしれない。

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友達を作るなという主旨では決してなく、
他者との関わりとはどういったことかについて述べるたいうこと。
他者は他者でしかなく、自分を100%理解できる人間は決していないという文章が印象に残った。