夏の夜の冒険
発行者による作品情報
明治時代の日本の作家・推理作家・文芸評論家は、平林 初之輔(ひらばやし はつのすけ、1892年11月8日 - 1931年6月15日。プロレタリア文学運動の理論家として知られる。京都府出身。早稲田(わせだ)大学英文科卒業。1922年(大正11)雑誌『種蒔(ま)く人』に参加し、マルクス主義にたつ気鋭の文芸評論家、文学理論家として活躍。唯物史観による文学理論の支柱として高く評価された。この作品は底本の「秘密」では「文芸 ・小説」としてまとめられている。初出は1930(昭和5)年9月号。本書は、特に「夏の夜の冒険」は実話仕立ての小説で、所謂「本格ミステリ」のスタイルではなく、実話風に事件を描き、その背景に何があったかを暗示して終わる式のごく短い小説である。