



夢
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5.0 • 1件の評価
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発行者による作品情報
「色彩のある夢は不健全な証拠だ」──。すっかり憂鬱(ゆううつ)に陥っている主人公の画家。胸の立なモデルを雇って、捗(はか)どらない絵の制作を続けるが、無表情な彼女の姿に妙な圧迫を感じ出し、夢の中で彼女を絞め殺してしまう。それ以来、姿を見せなくなった彼女の安否を尋ね歩く男だが、それ自体、既に夢の中で見たことのある光景だった…。夢と現実の交錯を描き、著者の晩年の苦悩が表出されている印象。