天目山に桜散る
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発行者による作品情報
戦国・幕末維新といった歴史の転換期には、一見華やかな表舞台の裏に、虚々実々のかけひきがあり、悲哀に満ちた人間ドラマがある。人質時代の徳川家康がどのような思いで屈辱の時期を耐えたのか。明治新政府の重役に劣らぬ知識・教養を持ちながら“人斬り彦斎”の名に甘んじた河上彦斎は維新をどんな形で迎えたのか——正史ではふれられることのない逸話をまじえながら、歴史に鋭いメスを入れる短編小説集。【目次より】春暗けれど——家康の竹千代時代/遺恨阿井の渡し——山中鹿之介の最期/遠征哀歓あり——秀吉の中国攻め/天目山に桜散る——武田勝頼の末路/決死の伊賀越え——忍者頭目服部半蔵/捨て殺しの城——鳥居元忠/引越し大名——楽になりたや/木の葉の城——石州浜田藩の悲劇/人斬りにあらず——河上彦斎/球磨川の雨——西南の役秘聞