寒月に立つ 風の市兵衛 弐[29]
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市兵衛、修羅となる!
譜代大名の世継ぎ騒動の裏で蠢く魑魅魍魎たちの正体とは?
内偵を進める弥陀ノ介は密殺集団に襲われ、瀕死の重傷に!
返弥陀ノ介が瀕死の重傷を負った。公儀十人目付筆頭片岡信正の命による、越後津坂藩内偵の最中だった。
津坂藩は譜代ながら跡継騒動を抱え、その陰に見え隠れする御用商人の不審な噂が絶えなかった。
公儀としても政情の不安は見逃せず、信正は唐木市兵衛に引き続きの探索を託した。
友の惨劇に市兵衛は、仇を討たんがため潜入するも、意表を突く敵の罠が……。