帝一の國 14

APPLE BOOKSのレビュー

圧倒的画力を誇る鬼才のマンガ家・古屋兎丸の名門男子高校・海帝高校を舞台にした政界ドラマ「帝一の國」。主人公・帝一は、ゆくゆく総理大臣となるため、将来の成功の鍵となる生徒会長就任を悲願とする。生徒会長の座を狙うその他の登場人物たちと帝一が、高校生とは思えない知略・謀略の限りを尽くして競う本作は、助け合いと裏切りを繰り返しながら展開する人気作品。熱血エリートのようで実はかっこよくない主人公を軸に、独特のユーモアとどんでん返しを繰り返してきた本シリーズも、帝一の生徒会長選挙の投票開始を持ってクライマックスを迎える。現生徒会長の革新で先の読めなくなった選挙戦で、十分な選挙活動ができなかった帝一は無事当選することができるのか。幼なじみ・美美子とは結婚できるのか。これまでの展開の奇抜さに驚かされ続けてきた読者でも、あっけにとられ、思わず笑いが漏れる納得の最終巻。