悪女たちのレシピ
-
- ¥1,800
-
- ¥1,800
発行者による作品情報
絶望からの、どんでん返し。
ストーカー、殺し屋、鬼義母、フレネミー、W不倫、DV。
6人の女たちの6篇の秘密を召し上がれ。
不気味なストーカーに目をつけられた彼女は、遠距離恋愛中の恋人と再会する。その日からなにもかもが思わぬほうへ転び始め……。「見つめていたい」
意地悪な義母と同居しながらも、なぜか“完璧な嫁”として称賛されているポジティブな彼女には秘密があり……。「幸せのマリアンナ」
人肌恋しい季節に始まったW不倫の関係値が崩壊し、命を狙われるはめになった彼女の予測不能な行動とは……「パートナーズ・イン・クライム」
ほか、毒とスパイスが効いた6篇のスペシャリテを収録。
APPLE BOOKSのレビュー
日常のささやかな場面から、人間のほの暗い衝動やしたたかさを描き出す秋吉理香子。サスペンス短編集『悪女たちのレシピ』は六つの独立したストーリーでありながら、視点がくるりと反転する瞬間が繰り返しちりばめられている。第1話「見つめていたい」では好意を寄せる女性をストーキングする青年のやり口と独白に背筋が冷えるが、その先にはさらなる闇が待ち構える。続々と登場する悪女には典型的なサイコパスもいれば、人当たりの良い専業主婦や気ままな友達に利用されっぱなしの会社員もいる。あまりにもリアルでごく普通な、どこにでもいそうな人物が、いつ、どんな“レシピ”で一線を越えていってしまうのか。人間の心は表からは見えないだけに、「うっかり発した一言が悪女を刺激するかもしれない」と脳内に警報が鳴り響く。圧巻は、どんでん返しのリピートが予想外の着地を見せる最終話「クリスマス・レシピ」。悪女たちのシスターフッドと伏線の数々に、ついシニカルな笑いが浮かんでしまう。悪女たちが得意のレシピを持ち寄れば、極上かつ極秘の"一皿"が誕生する。そんな悪寒が走る一冊である。