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発行者による作品情報

1982年9月、著者は戦後三十七年にして初めて現地を訪れ、“悪魔の部隊”の痕跡を辿った。日本陸軍が生んだ世界最大規模の細菌戦部隊の本拠地「平房」に生々しく残っていた悪魔の爪痕!!マルタは本当に全員殺されていたのか? その遺族は? 特設監獄のあとはどうなったのか?第一部、第二部が加害者の証言の上に成っているのに対し、本書は徹底した現地取材に基づく被害者の側からの衝撃の告発の書である。

ジャンル
小説/文学
発売日
1985
7月30日
言語
JA
日本語
ページ数
223
ページ
発行者
KADOKAWA
販売元
Book Walker Co., Ltd.
サイズ
1.2
MB

カスタマーレビュー

johnbee1963

残念…

「悪魔の飽食」は、今から36年前に始めて読み、当時大きな衝撃を受けた。
その後、その存在をすっかり忘れていたが、たまたまiBookで見つけて購入し、読み直すことにした。
そこで、第ニ部、第三部が刊行されていたことを知り、続けて読むことにしたが、部を重ねる毎に内容に違和感を感じるようになった。
「悪魔の飽食」は、第二次大戦中に日本軍が犯した凄惨な過ちを事実として冷静に捉えたドキュメンタリーとして読んでいたが、徐々にドキュメンタリーというより、著者の意見、考え方をひけらかす内容が増え、第三部に至っては、読者に対する説教的内容が大半を占めるようになってしまっていた。
また、写真誤用問題があったことを第三部を読んで初めて知ったが、七三一部隊の犯した戦争犯罪の事情をドキュメンタリーとして知りたい読者にとってはどうでもよいことであり、第三部後半がすべて写真誤用問題の釈明であったことは、ページの無駄遣いと感じた。
筆者は写真誤用問題によって七三一部隊の罪状が糊塗されたり、日本が同じ過ちを繰り返してはならないと、ある意味説教的な表現が多々見受けられたが、現代の若者すべてが本物と嘘の見分けがつかないほど愚かではなく、本著の内容を踏まえて各々のが判断するので、著者の説教など不要である。
説教的な表現は、明らかに読者に対して著者が上位に立った言い分であり、これこそが著者の言う日本が犯した「大和民族はアジアの中で特別」という意識と同じことではないかと感じてしまった。
「悪魔の飽食」という過去の日本が犯した凄惨な過ちのドキュメンタリーが、最後になって事実より著者個人の意見に流れてしまったことが、読者として非常に残念である。

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