技術哲学
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Publisher Description
「技術とは何か?」自明とも思われる漠然としたこの問いは、技術の進化とともに難解となる。
三木清における技術とは一般的に言われるような手段の体系ではなく、むしろ人間による内在的・超越的行為の総称として再定義される。技術には主体と環境、主観と客観とを媒介する役割が与えられる。
発明と再生産の間に考えられる技術の社会性とは何か?主張「構想力の論理」をさらに展開し、時代の学説を批判的に検証。機械発明の歴史や技術発展のメカニズムを紐解きつつ、全体観としての「技術」を捉え直す。帰結として、機械技術によってもたらされた害悪を、政治や修養といった社会技術によって乗り越えることの重要性を説く。
技術的人間"ホモ・ファーベル"の人間観から出発し、時代に沿って技術という概念の拡張を目指した論考。西洋哲学に精通しつつも言葉に惑わされず、平易な言葉で自らの哲学を語る三木清の名著。
現代漢字・仮名遣いでシンプルな読みやすさを目指した紫洲書院古典シリーズ
巻末には読者にやさしい人名・用語索引辞書付き
目次
第一章:技術の本質
1-1.技術的行為
1-2.手段と目的
1-3.発明
1-4.道具と機械
1-5.科学と技術
第二章:技術と社会
2-1.道具連関
2-2.技術の社会性
2-3.技術の社会的・道徳的問題
第三章:技術と道徳
3-1.技術の倫理
3-2.道徳と技術
付録技術学の理念
技術と新文化