改革の不条理 日本の組織ではなぜ改悪がはびこるのか
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発行者による作品情報
神戸製鋼、希望の党、日本相撲協会、大学改革など、よかれと企図した組織の改革が頓挫するのはなぜか? 改善を図ろうとした改革が改悪へと合理的に変化していく様を分析し、「改革の不条理」を超えていくための方法を明らかにする。
カスタマーレビュー
チョビスケゴム
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これは名著です。久しぶりにいい本に出会った。
個人が個別合理性に従って行動すると、かえって組織の全体合理性が損なわれる現象を筆者は「組織の不条理」と定義しています。そしてそのような組織の不条理を解決するには、個人個人に自律的な行動を促す必要があると最後に結論づけます。自律的な行動とは、損得勘定を超えた善悪の価値観に基づいた道徳的な行動のことです。なぜなら個人が損得勘定に基づいて自分だけが得する経済合理的な行動ばかり取ろうとすると、必ず自らの保身のための隠蔽や改ざんに手を出す結果になるからです。そのような事態を防ぐためにも、人間は損得勘定に基づいた判断よりも「人間としてやっていいこととやってはいけないことは何か」といった善悪に基づいた判断を優先しなければならないのです。