



新装版 ウロボロスの偽書(上)
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1.0 • 1件の評価
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発行者による作品情報
リアリティと非現実感が交錯する!竹本健治が連載を始めた本格推理に、いつのまにか埼玉で起こった女性連続殺人事件の、犯人を名乗る男の手記がまぎれこんでいた!現実と虚構の境界線はあいまいになり、事件は思わぬ展開に。私たちが暮らすこの世界もどこからどこまでが現実なのか、次第にあやふやになってくる、奇々怪々な超ミステリ。
APPLE BOOKSのレビュー
現実と虚構が妙に錯綜する結末の見えない奇奇怪怪なミステリー『ウロボロスの偽書(上)』。著者、竹本健治の連載ミステリーの中に、書いた覚えのない殺人鬼の手記が織り込まれる。作家本人だけでなく、実在するミステリー作家の綾辻行人や島田荘司、友成純一や新保博久らが実名で登場する。彼ら作家仲間たちが日常会話や事件への推理を繰り広げる世界、残虐非道な猟奇的殺人で女性たちの命を奪っていく殺人鬼の世界、志ら小屋の個性豊かなトリック芸者たちの世界で起こる怪奇な殺人。連載が進むにつれて、3つの世界がめくるめく展開で入り乱れ、現実と虚構の境界線があやふやになっていく。 “アンチミステリー”と言わしめるメタに次ぐメタのオンパレードで読者を混乱の渦にのみ込んでいく迷宮譚。果たしてどの世界が真実なのか。それとも全て、現実の世界なのか。3つの世界が少しずつそれぞれの世界に作用し始めながら、さらに物語は謎を深めてゆく。