日本近代史12の謎を解く 日本近代史12の謎を解く

日本近代史12の謎を解‪く‬

伝承と美談の狭間で

    • ¥2,200
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発行者による作品情報

歌人の大町桂月(おおまちけいげつ)から「鬼才」と評された女流歌人・与謝野晶子は、弟が日露戦争に出征することを嘆いて「あゝをとうとよ君を泣く君死にたまふことなかれ」という有名な一節で始まる歌を詠んだ。反響は小さくなかった。前出の大町は「乱臣なり、賊子なり、国家の刑罰を加ふべき罪なり」と激しく論難。これに対し晶子は「この御評、一も二もなく服しかね候」「歌は歌に候」「誠の心を歌にしただけ」「少女と申す者、誰しも戦嫌いにて候」と反撃し一歩も引かなかった。覚悟をもって晶子が発表したこの歌は、今では小中学校の教科書にも登場する、日本の反戦歌の代表的作品になっている。では、この歌を贈られた晶子の弟・籌三郎(ちゅうざぶろう)は、結局日露戦争で死ななかったのだろうか?そしてこの歌に関連して、さらに興味深い謎がある。太平洋戦争の際には、晶子は四男に対して「水軍の大尉となりてわが四郎み軍(いくさ)にゆくたけく戦へ」と詠んでいるのだ。晶子は「転向」したのか?出色の女流歌人の真意とは?本書ではこのほか、「昭和天皇を襲ったテロリスト像─—難波大助と金子文子の挑戦」「南雲機動部隊対エンタープライズ—─索敵のミステリー」「ガダルカナル戦の起点と終点」「知られざるインド謀略工作の内幕」「日本共産党太平記—─山村工作隊と火炎びんの季節」「1945年ロシアによる三船遭難事件」などの近代史の謎に迫る。ゆったりとした時間に存分に楽しみたい、極上の歴史読み物である。

ジャンル
歴史
発売日
2024年
3月18日
言語
JA
日本語
ページ数
368
ページ
発行者
PHP研究所
販売元
PHP Institute, Inc.
サイズ
30.1
MB
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