



時雨の記(新装版)
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4.5 • 6件の評価
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- ¥550
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発行者による作品情報
夫と死別して一人けなげに生きる多江と、実業家の壬生。四十代の女性と五十代の男の恋は、知人の子息の結婚式で二十年ぶりに再会したことから始まった。はじめて自分の本音を話せる相手を見つけた男と、それを受け止めてなお甘えられる男に惹かれて行く女。人生の秋のさなかで生涯に一度の至純の愛にめぐり逢った二人を描き、人の幸せとは、人を愛するよろこびとは、を問う香り高い長篇小説。雅びな恋愛小説を数多く遺した中里恒子の作家案内と自筆年譜付き。
カスタマーレビュー
万年桜
、
プラトニックの極地
何気ない出会いから20年経て偶然の再会をした2人は、運命に導かれたに違いないと感じながらも急がず戻らず気持ちを深めてゆく男女。もっと早く出会得ていればとついつい思いながらもお互い知り得なかった時間があってこそ辿りつけた境地なのかも
決して色恋に堕ちたのとはちがって、人と人が融け合ったような
これは普遍的な愛の融合だと思う。