晴追町には、ひまりさんがいる。 はじまりの春は犬を連れた人妻と
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4.0 • 2件の評価
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発行者による作品情報
心に傷を抱えた大学生の春近は、眠れない二月三日の深夜、公園に散歩に出る。「二月三日は、『不眠の日』です」。彼に話しかけたのは、もふもふの白い毛並みのサモエド犬を連れた、人妻のひまりさんだった。彼女とともに、晴追町に起こる不思議な事件を解き明かすうち、春近はどんどんひまりさんに惹かれていき……。
APPLE BOOKSのレビュー
少女小説的な作風で知られる作家・野村美月の小説「晴追町には、ひまりさんがいる。」は、眠れない大学生・春近が真っ白な犬を連れた人妻・ひまりと出会うところから始まるハートフルな物語。遠距離通学でこれまで友人付き合いも薄かった春近が、一人暮らしをきっかけに大学の友人をはじめ町の様々な人々との関係を築いてゆく。どの登場人物もそれぞれに何かしらの悩みを抱えるが、誰もが前向きさを見失わず、そしてお互いを思いやる様に、読み手は優しい気持ちにさせられる。作品の世界観と見事にマッチする表紙装画は、「青い花」「娘の家出」などで知られ、透明感のある絵柄が特徴的なマンガ家・清水貴子の作品。