



月の立つ林で
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4.3 • 36件の評価
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- ¥1,700
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発行者による作品情報
長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える自動二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事と家族のバランスに悩むアクセサリー作家。 つまづいてばかりの日常の中、タケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』の月に関する語りに心を寄せながら、彼らは新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく。
APPLE BOOKSのレビュー
連作短編小説というスタイルで多様な人生が重なり合っていくさまを描くことに定評のある青山美智子が手掛けた、月とポッドキャストでつながっている人々を巡る物語。看護師の仕事を辞め、何もする気力もなく実家で暮らす41歳の怜花は、やりたいこともできることも見つからない焦りと、中途半端に投げ出してしまった仕事に対する後ろめたさに日々焦燥感を感じていた。ある日たまたま目にしたタケトリ・オキナと名乗る男性のポッドキャスト『ツキない話』と出会った怜花は、彼が毎朝律儀にアップする月に関する話題に癒やされていく。私たちの暮らしや体にも影響を与えている月。日々姿を変えていく月。神としての月。月は身近でいながらも、さまざまな顔を持っている。「新月は新しい時間のスタート」だというタケトリの言葉に力をもらう怜花のように、たまたま耳にした何げない言葉や目には見えないつながりのようなものなど、私たちは周りにあるすべてのものから影響を受け、月のように日々、形を変えていく。性別も年齢も異なるけれど、それぞれの悩みを抱える5人の登場人物たちが、月の話から力をもらい、日々の暮らしにまた前向きに踏み出していく姿にエールを送りたくなる。
カスタマーレビュー
疲れた日々にこそ
ツタないですが、、所々に素敵なお洒落な表現がちりばめられていて、本当に素晴らしい作品でした。
仕事で疲れた気持ちに、それこそ月の光のように優しく寄り添ってくれる、そんな作品でした、、。
ほんとうにありがとうございます。