概念ドロボウ(1)
-
-
4.7 • 15件の評価
-
-
- ¥800
-
- ¥800
発行者による作品情報
欲望、勇気、魅力、道徳、まごころ…… 人の中にある「カタチの無いもの」を盗まれた時、 人はどうなるか? 世の中はどうなるか? ここは数多の強奪者(=ドロボウ)が跋扈する街。私立探偵・如月ウロは不可解な事件を鮮やかに解決していく。彼こそが、誰よりも巧みなドロボウだから。ヒット作『エンバンメイズ』の作者が満を持して放つ、向かうところ盗っ人だらけの究極異能活劇!
APPLE BOOKSのレビュー
もし人間から理想や友情などの概念が失われたらどうなるか。 田中一行の描く「概念ドロボウ」には、そんな概念を奪う悪者が登場する。連続失踪殺人事件を追う新米の女性刑事有馬ハルは、私立探偵の如月ウロと出会い、人の「ガイネン」を盗む「ドロボウ」の存在を知る。共同で捜査を開始した2人だったが、ハルはウロの役に立とうと単独捜査を続けるうちに、自身が「ドロボウ」の魔の手にかかってしまう。極度の人間嫌いだったウロは、次第に底抜けに愚直なハルの人間性に興味を持ち、またハルもウロのプロフェッショナルな姿勢に尊敬を抱き始める。でこぼこコンビだった二人は互いの影響を受けることで徐々に変化していく。友情、愛情、理想といった、"かたちの無い宝物を盗む"という発想により、新しい謎解きサスペンスの体験を作り出した作品。