民主主義ってなんだ?
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2.6 • 11件の評価
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発行者による作品情報
集団的自衛権の行使容認、安保関連法案の強行採決…安倍政権の暴走に対して若者が立ち上がった。この国の未来を諦めないために。自由と民主主義を実現するための新たなマニフェスト。
カスタマーレビュー
買わないほうがいい
絶対に買わないほうがいい、お金と時間の無駄になるだけ
夢中になって読みました。
SEALDsの方々が本当に一人ひとりの「個人」として考え、行動していることがよくわかりました。高橋源一郎さんとの議論も、ベ平連から古代ギリシャ、イロコイ連邦などへと広い視野から民主主義の可能性や限界を本気で探るスリリングなもので、その優れたバランス感覚に「新しさ」を感じました。高橋さんのスタンスも、若者たちと対等でありながら、「社会は受け継ぎ、渡していくもの」という人類への真剣な愛というか、希望に裏打ちされていて、どこか「人間が好きだ」と言ったという奥田さんのお父さんとも共通する「大人の姿」を見る思いがして、とても胸を打たれました。また、高橋さんは初めはベ平連を評価していなかったそうですが、民主主義について見直し、小田実さんの個人を中心とする自由なあり方を評価するようになったといいます。そのくだりを読んだとき、第一次世界大戦の頃、『非政治的人間の考察』で民主主義を批判したトーマス・マンが、ワイマール共和国の樹立とともにノヴァーリスの「自由な人間性」という言葉に託して、ドイツの立場から民主主義を肯定する演説を行ったことを思い出しました。きっと言葉を生業とする作家として、高橋さんもトーマス・マンも、ロゴスと結びついた民主主義というものに真剣に向き合おうとされているのだろうと思います。できることなら、「平等」だけでなく、「自由」についてももう少し突っ込んで語り合っていただければもっとよかったかなと思います(マンは「平等と自由の結合」に希望を見ていました)。今、日本は本当に危険な状況に差し掛かっていると思いますが、この本は読者に一緒に考えさせてくれる貴重な、希望に満ちた一冊です。匿名の脅迫など、まさに日本の恥ですが、著者の皆さんの勇気ある自由な活動を応援しています。ぼくもこの社会の一員としてできるかぎりの努力をしていきたいと思います。ありがとうございました。