水溜まりに浮かぶ島(1)
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3.3 • 33件の評価
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発行者による作品情報
明神湊(みょうじんみなと)と妹の渚(なぎさ)の幼い兄妹は長く帰宅していない母親を待ちながら日々を過ごしていた。ある日の放課後、久しぶりに姿を見せた母親は、遊園地へ行こうと切り出す。湊は母の帰宅に安堵するもすぐに、不審な提案・言動を取る母に再び不安を募らせる。母を残し乗り込んだ観覧車に突然雷が落ち戸惑う湊。目の前には妹の渚はなく、知らない女性の死体が。そして、窓に映る自分もしらない「誰か」であった。「僕だけがいない街」三部けい最新コミックス!!
APPLE BOOKSのレビュー
アニメ化や実写映画化もされた『僕だけがいない街』で知られる三部けいが描く、入れ替わりサスペンス『水溜まりに浮かぶ島』。ほとんど家に帰ってこない母親を待ちながら幼い妹と暮らす小学生の湊と、金のためなら人殺しもいとわない男。偶然近くに居合わせた2人の心と体が、落雷のショックにより入れ替わってしまう。男は最高の隠れ蓑(みの)を手にいれたとほくそ笑み、指名手配犯になってしまった湊は命がけの逃走劇を繰り広げる。貧困や放置児など社会的なテーマを取り込みながら、作者が得意とする緊迫感のある描写と巧みに作り込まれたストーリーで魅了する、過酷な運命の物語。考え方も経験値もまるで違う2人の人生を交錯させながら、スリリングなドラマを描く。