治安維持法と「国体」
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発行者による作品情報
「悪法」を駆動させた「国体」の魔力
治安維持法が威力の源泉とした「国体」は、どのように位置づけられていったのか。施行する側、適用される側、それぞれの解釈の変遷を資料をもとに読み解く。「新しい戦前」のいま、あらたな「国体」を生み出さないために。
※本書は大月書店刊『治安維持法と「国体」』の電子書籍版です。
【目次】
序論治安維持法は今も生きている
Ⅰ「国体」による統制と動員
1治安維持法における「国体」の問題
2戦時下大学の思想統制と動員
3戦前のもう一つの学問統制・学問動員
Ⅱ共産党は「君主制」・「天皇制」をどのようにみていたのか
はじめに
1第一次日本共産党と「君主制」
2第二次日本共産党と「二七年テーゼ」
3「政治テーゼ(草案)」から「三二年テーゼ」、「日本の共産主義者へのてがみ」へ
4再建共産党と「天皇制」
あとがき
資料治安維持法と関連法ほか
【著者】
荻野富士夫
1953年、埼玉県生まれ。小樽商科大学商学部教授を経て、2018年に定年退官、同大学名誉教授。専門は日本近現代史。主な著書に『特高警察』(岩波新書、2012年)、『よみがえる戦時体制――治安体制の歴史と現在』(集英社新書、18年)、『検証治安維持法――なぜ「法の暴力」が蔓延したのか』(平凡社新書、24年)、『治安維持法一〇〇年――「新しい戦中」にしないために』(編、小社、25年)など。