



淳子のてっぺん
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4.0 • 5件の評価
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- ¥880
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発行者による作品情報
山が好きで、会社勤めをしながら国内の様々な山に登っていた淳子。「エベレスト? 女なんかに登れるもんか」その言葉に奮起し、彼女は女性だけの隊で世界最高峰を目指す。苦しい資金繰り、寝る暇もない膨大な準備、隊員同士の軋轢を乗り越え、8848メートルの頂きに立った淳子の胸に去来したのは……。登山家・田部井淳子さんの挑戦を完全小説化。
APPLE BOOKSのレビュー
「肩越しの恋人」で第126回直木賞を受賞し、現代の女性を主人公にした恋愛小説家の名手として人気の唯川恵が、 「女性の人生を追ってみたい」と初めて実在の人物を扱い、新聞の連載小説に挑戦した作品「淳子のてっぺん」。そのモデルとなったのは、女性初エベレスト登頂に成功した登山家、田部井淳子。残念ながら連載中に田部井は世を去ったが、唯川の綿密な取材と周囲の証言から田部井の功績と温かな人柄が生き生きと浮かび上がる。会社勤めの傍ら、登山に魅せられた淳子は、女性だけでエベレストを目指すと目標を掲げた。しかし、男性登山関係者の無理解や資金不足に直面し、女性登山隊の仲間割れに肩を落としたりと、彼女の前に数々の困難が立ちはだかる...。出産後も夢に突き進み、周囲のサポートを受けながら頂上を目指す姿は感動的。登山経験がなくても、ひとつの人生論として楽しめる。