特攻服少女と1825日
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3.5 • 2件の評価
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- ¥1,500
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発行者による作品情報
辻村深月さんほか各界の著名人が絶賛!
選考委員が大絶賛して受賞に至った第29回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
◎辻村深月氏
この著者でしか語り得ない当時の日々と、登場する少女たちが非常に魅力的。無視できない熱量を感じた
◎星野博美氏
一生懸命全力で怒り、楽して生きようとは露ほども思わず、落とし前は自分でつける彼女たちのまっとうさが愛おしくなった。これぞ、生きた歴史の証。多くの読者と共有したい作品だ
◎白石和彌氏
出てくる少女たちがみんないい。編集長として立ち上げた雑誌が次第に筆者の思惑とは別に少女たちの集まる場所になっていく過程も面白かった
ほかにも、
◎ラランド・ニシダ氏
一時代の一瞬の熱狂の生き証人。比嘉さんが書き残したことでレディースの女たちが、令和の今に生き生きと蘇ってきた
◎麻布競馬場氏
正しい場所ではなかったに違いない。でもそこで少女たちがグロテスクなほどに輝いていたという事実の重さから、僕は目を背けることができない
◎瀧川鯉斗氏
“暴走族のルール”がここまで繊細に描かれていることに脱帽した
と各界からも感動の声が続出している話題の1冊です!
APPLE BOOKSのレビュー
かつてヤンキー少女御用達雑誌として名をはせた『ティーンズロード』の初代編集長が少女たちとの刺激に満ちた日々を描くノンフィクション。1989年に創刊された『ティーンズロード』は、“ヤンキー少女”をコンセプトに特攻服を着たレディースを紹介する唯一無二の雑誌だった。全国のレディースたちを紹介する華やかなグラビアページに登場するのは、中森明菜を彷彿(ほうふつ)とさせる影のある美少女総長や日本一気合の入ったレディース、当時には珍しくかわいさを意識した者など、いずれも個性豊かな少女たち。雑誌の反響の大きさ故に悪書として世間から厳しくたたかれながらも、読者投稿ページではシンナーや望まぬ妊娠、摂食障害など、反抗期に道をはみ出てしまった少女たちの深刻な悩みをすくい上げ、問題提起も行う。その真摯(しんし)な紙面作りが『ティーンズロード』を少女たちの特別な場所にしていた。あれから30年以上がたち、大人になったかつての少女たちが当時の思いやその後の活躍を語る。少女たちはなぜ、暴力上等の縦社会であるレディースに身を投じたのか。鮮やかに活写された往時のレディース文化からは、危うい魅力が立ち上る。