生きもの上陸大作戦
絶滅と進化の5億年
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発行者による作品情報
地球に生命が誕生して30数億年もの歳月が経過していた。海の中も、川の浅瀬も生物でいっぱい。いよいよ生きものたちは住み慣れた「水圏」を離れ、陸に上がろうとします。いまから、およそ5億年前のことです。そのころの地上は、岩や砂が広がるだけの不毛の大地でした。そこへ勇敢にも上陸していった植物たち、そして植物を追いかけるように上陸していく昆虫たちと脊椎動物たち……。地球における生物進化史上、間違いなく一大イベントである「生物の上陸」をテーマに、カラーイラストや図版をふんだんに使って、そのドラマを再現しようとします。最初に上陸した植物たちとは? なぜシダの森林は消えていったのでしょう? なぜ昆虫たちは大繁栄を遂げるのでしょうか? 最初に上陸した脊椎動物の先祖とは? 過去5億年の間に5回もあった大きな絶滅の原因はいったい何でしょうか? 「鳥」になった恐竜とはどんな生きものでしょうか? 魅惑に満ちた進化の冒険をいっしょに体験しましょう。
カスタマーレビュー
一流の学者が万人向けに著したわかりやすい好著
『ワトソン遺伝子の分子生物学』『細胞の分子生物学』『Essential細胞生物学』等の中村桂子氏と板橋涼子氏の共著です。
大変読みやすい語り口、かつ絵や図表も綺麗で一気に興味深く拝読しました。
私もヒマラヤを超えていく鳥は不思議でした。「鳥の呼吸システム」は、60歳過ぎて初めて知りました。なんとも巧みな構造なのでしょう。それも恐竜も鳥と同じ呼吸法だったとは!進化の妙なる神秘を垣間見るようです。
ただ、生命の誕生について「最初に海の中に現れた生きものは〜」とだけありますが、近年分析機器などの急速な発達により、いろんな説が生まれました。
『生命誕生』(中沢弘基著)では、従来の「太古の海は生命の母」ではない学説ですが、地質学や化学、物理学等を駆使して、実験・考察を行い十分説得力があるものでした。
いずれにせよ本著は、小学生高学年から大人までも、興味関心をもって読むことのできる名著であるといえます。