破局
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3.8 • 29件の評価
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- ¥690
発行者による作品情報
充実したキャンパスライフ、堅実な将来設計、そして新たな恋――。肉体も人生も、潔癖なまでに鍛え上げた私に、やがて訪れた破局とは。現代の実存を問う芥川賞受賞作がついに文庫化。
APPLE BOOKSのレビュー
第163回(2020年上半期) 芥川賞受賞作 - 2019年に『改良』で作家デビューした遠野遥。2作目となる『破局』で第163回芥川賞を受賞し、クールな物腰と併せて一躍話題の人となった。本作は就職活動を控え、充実した学生生活を送るエリート大学生、陽介の青春小説ではあるのだが、ドライな観察眼で見たままをつぶやく彼の言葉はどこか奇妙で、まるで珍獣を見ているような気になる。母校のラグビー部で後輩の練習に付き合った後に、恩師の佐々木に焼き肉をごちそうになりながら適度に相づちを打ち、新しい年下の恋人、灯と体を重ね、同級生の膝の愚痴に付き合う。真っ当な大学生でいたはずだった陽介は、次第に周囲とのズレを感じ始め、元恋人の麻衣子の嫉妬に巻き込まれていく。何を見ても他人事のようで、突然全く違うものに視線が移り、思考が続かない。その原因にはあえて触れず、共感、感動、反感、疑問すら寄せ付ける隙を与えないぶつ切りの文体に心がざわつく。遠野自身も「みんなに好かれる作品とは思っていない」と語るが、ストイックすぎる陽介の痛い言動に、時に笑いがこみ上げそうになる。
カスタマーレビュー
一番星4号
、
瑞々しい感性が光る、怪作
本作は非常に読みやすく、文体もライトで、自分の中の純文学のイメージがガラリと変わりました。
芥川賞受賞作ということで、難しいとは思ったのですが、そんな事はなく、非常にわかりやすく、面白かったです。