〈神奈垣魯文編輯〉佐賀電信‪録‬

〈神奈垣魯文編輯〉佐賀電信録
【判型】半紙本2巻2冊。縦225粍。
【作者】仮名垣魯文(神奈垣魯文・野崎文蔵・鈍亭・猫々道人)編。岩村礫水(英俊)序。
【年代等】明治7年5月、岩村高俊(礫水の三男)跋。明治7年9月刊。[東京]和泉屋吉兵衛(名山閣)板。
【備考】分類「記録」。袋綴じ展開収録(見開き図は再掲)。三川智央「明治初期の戯作の動向(Ⅲ)―事実性への志向―」(金沢大学大学院人間社会環境研究科「人間社会環境研究」26)によれば、本書は、明治7年2月に佐賀で起こった、政府に対する最初の士族反乱である佐賀の乱の詳細を伝えたもの。その執筆姿勢は、社会的な有用性を意識したものだったが、それ以上に、事実に対する執着が顕著である。本書は小説=戯作を拒絶し、その対極に位置する事実の記録としての実録を目指したものとされる。