秋草
発行者による作品情報
明治から昭和初期にかけて活躍した文学者、島崎藤村の随筆。初出は「改造」[1934(昭和8)年]で、のちに「桃の雫」(岩波書店、1936(昭和10)年]に収録された。「秋草」とは、藤村が庭に植えた植物のことで、彼が薫(かおりぐさ)と呼ぶ蘭や朝顔などのみずみずしさや愛らしさが、流麗な文章で綴られている。ある猛烈な暑さが続いた年に、アセモと寝苦しさに悩まされた藤村は、暑さがおさまった秋口に、「この稀な大暑を忘れないため」に本作を書いたという。
明治から昭和初期にかけて活躍した文学者、島崎藤村の随筆。初出は「改造」[1934(昭和8)年]で、のちに「桃の雫」(岩波書店、1936(昭和10)年]に収録された。「秋草」とは、藤村が庭に植えた植物のことで、彼が薫(かおりぐさ)と呼ぶ蘭や朝顔などのみずみずしさや愛らしさが、流麗な文章で綴られている。ある猛烈な暑さが続いた年に、アセモと寝苦しさに悩まされた藤村は、暑さがおさまった秋口に、「この稀な大暑を忘れないため」に本作を書いたという。