窓ぎわのトットちゃん 新組版
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- ¥880
発行者による作品情報
戦後最大のベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』。単行本、文庫、絵本の累計は800万部!35カ国以上で愛読されています。本書はその新組版。字が大きく絵も鮮やかになりました!トットちゃんがユニークな教育のトモエ学園で、友達とのびのび成長していく自伝的物語。深い愛情で子どもたちの個性を伸ばしていった校長先生が、トットちゃんに言い続けた言葉「きみは、本当は、いい子なんだよ」は、今も黒柳徹子さんの宝物です。
APPLE BOOKSのレビュー
世代を超えて読み継がれてきた国民的ベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』。“トットちゃん”こと作者の黒柳徹子が通った小学校での思い出を描いた自伝的小説だ。好奇心旺盛のトットちゃんは落ち着きのない子と見なされ、公立校を退学になってトモエ学園にやってきた。“きみは、本当は、いい子なんだよ”といつも声を掛けてくれる小林先生に助けられながら、トットちゃんはそこで初めて自由を感じ、伸び伸びと成長していく。トモエ学園はかつて自由が丘にあった学校で、物語に登場する小林先生やクラスメートは黒柳が出会った実在の人々だ。軍国主義教育が徹底されていた太平洋戦争末期の東京にあって、同学園は生徒一人一人を尊重するユニークな校風で知られていた。子どもの個性や自主性が問われ始めた1980年代に本作が刊行され、子どもはもちろん教育現場や親からも圧倒的な支持を集めたのは、ここで描かれるトットちゃんの生き生きとした日々がまさに理想の“学び”の風景であったからだろう。大人も子どもも楽しめる平易な文体で書かれた本作は、世界35か国以上で翻訳されるなど、言語や文化の壁を超えたユニバーサルな物語でもある。