竜と正義 人魔調停局 捜査File.01

そうそう、こういうので良いんだよ。こういうので

約千年前の邂逅の日に、それまで空想上の存在でしかなかった魔法種族[魔物]を受け入れてしまった世界。現代、人間と魔物が共存する国で調停局の新米実働官として使命感に燃えるライル(種族人間、)の活躍？暴走？を描いた本作品。
世界観、キャラクターが非常に完成されていて、スルッと世界に没入できるし、キャラクター同士の会話もテンポ良く飽きない。
主人公の一人称視点、美形で変態の相棒、現実的ファンタジー、国家レベルの陰謀等と様々な点がされ竜(ガガガ)を彷彿させるが、こちらはあちらと違って主人公補正が地味に仕事してるので子供が読んでも実際安心(ただし人は死ぬ)。悲劇はあるが、それに負けない物も確かにあるのだ。
最後に本作品を簡潔に纏めるなら、マイルド版され竜と表現するのが適当か。され竜は好きだけど鬱要素が……って人には強くオススメしたいし、普通に面白い作品が読みたいって人にもオススメできる良質な作品である。
願わくばこういった良作が増えて欲しいものだ。昨今の出版業界は狂っている。中身がなく、山も谷もなく、ただ話が平坦に続くだけの粗悪なテンプレのコピー品を量産するだけの害悪と化している。異世界転移チート系の作者お前らの事を言ってんだよだいたい(長くなるので以下略