童‪子‬

「無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編小説。初出は「婦人画報」[1939(昭和14)年]。「瀟洒。典雅」が人生の目的全部で、子どもの頃からお洒落だった「彼」の半生について、語り手が自嘲的に語った作品。「瀟洒。典雅」を信仰せざるを得ない「彼」のお洒落への過剰な執着が滑稽に、しかし妙に真摯的に描かれている。