箱田忠昭のスピーチジョーク集
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- ¥500
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発行者による作品情報
「お固いスピーチだと飽きるんだよな。もっと考えて喋ってよ」。
そんなキツイ一言をいただいた経験は、ありませんか。毎朝の朝礼から始まって会社の行事や学校行事、はたまた結婚式のような人生を彩るセレモニーに欠かせないスピーチ。そのスピーチを盛り上げる小道具が気の利いたジョークです。とはいえ、スピーチに気の利いたジョークをはさみ込むのは、実は上級テクニック。誰にでも出来ることではありません。ところが、その上級テクニックを惜しげもなく披露しているのが本書です。
著者は年間300回もの講演をこなす講演家。著者によると、講演が「うまくいくときは例外なく笑いの多かったとき」なのだそうです。なぜなら、人はプラスの要素を多く含むものを好んで聞く傾向があるからです。その傾向を、著者は‘「楽しい」「わかりやすい」「ありがたい役に立つ」の頭文字をとって「TWA方式」’と言っています。ただし本書は、スピーチでジョークを言って笑いを取りましょうなどと凡百のことを書いているわけではありません。あくまでもスピーチを盛り上げるためのジョークの実例が集められています。
まず本書を開くと、「はしがき」のなかでスピーチをダメにするジョークについて触れています。最初に「はしがき」を読んで、スピーチをダメにするジョークの傾向を押さえておくことがスピーチ上手になれる第一歩です。
では、この「TWA方式」でスピーチを盛り上げるジョークとはどんなジョークなのでしょうか。たとえば外国シリーズのなかに、こんなジョークがあります。
アメリカ人とロシア人と日本人が南陽の孤島に住んでいました。
砂浜で缶ビールを一つ見つけ、だれがこのビールを飲むか三人で話し合いました。
ロシア人は、「三等分して飲もう。それが一番フェアだよ」
アメリカ人は、「コインを投げて表か裏か当てて、当たったやつが飲むことにしよう」。
日本人は、「ううん、よくないよ。せっかくだから輸出しよう」と
言いました。
引用のように本書に集められたジョークには最近流行のイジリネタも冷笑ネタもないところが、逆に新鮮です。また著者の豊富な講演実績に裏打ちされた「自然にジョークをいって笑わせることは意外に難しい」という言葉には、耳を傾けるべき重みがあります。
スピーチで使えるジョークの実例が満載された本書を読めば、聞き手の心をガッチリ掴んで離さないスピーチジョークのコツが身に着きます。